20183.1(THU) TOPICS
「NEW ERAをナメんねい!」悩めるリーダーがベテラン勢に怒りの反論!稲葉大樹インタビュー
ベテラン勢からの批判の的にさらされているNEW ERA、そしてそのリーダーである稲葉大樹。その口からは解散ともとれるような言葉も飛び出すなど、若い世代で引っ張るWRESTLE-1を目標に闘ってきたNEW ERAもユニットとしては曲がり角に来ているようだ。現在、稲葉は何を考え、NEW ERAをどうしようと思っているのか? 話を聞いてみた。
──今年に入ってから、NEW ERAに対してのベテラン勢からの厳しい言葉が相次いでいます。リーダーとしてNEW ERAを引っ張ってきた稲葉選手が矢面に立たされている状況ですけど、どのように思われているんですか?
稲葉 「いきなりなんだよ」、「いきなりどうした?」って思ってますけどね。今までベテランの人たちは何も僕らに対してなかったじゃないですか? それこそ上の世代と僕ら若い世代のどっちがW-1を盛り上げていくんだっていう闘いの中で、同じ志を持った若い人間で一丸となって向かっていこうということで結成されたのがNEW ERAだったんですけど、それがいつの間にかなくなってしまって。
──なくなったというのは上の世代との闘いということですよね。
稲葉 まあ、土肥熊が246とタッグ王座を争ったりはしてましたけど、中心になっていたのはEnfants Terriblesという同じ世代のユニットとの闘いでしたよね。
──アンファンに関しては手段は違うけど、NEW ERAと同じでW-1を盛り上げようということを目標にしていますし、この若い世代の闘いが現在のW-1のリングの中心とも言えますよね。
稲葉 現状で考えても、芦野が無差別のベルトを持っていて、僕らはそれ以外のベルトをすべて持っている。僕らの時代になったところで噛み付いてきたわけですから、「いきなり何?」っていうのが率直なところですよね。
──あまりタイトル戦線に絡んでいなかったベテラン勢からは「主張がない」とか言われています。特に近藤選手とかがその急先鋒になっていますけど、そのことについてはどう思われますか?
稲葉 そうですかね? どこが主張してないんですか? だって、個々では主張しているじゃないですか。イケメンがリザルトを獲りにいったのもそうだし、去年の年末に伊藤が無差別に挑戦させろと動いたのも主張ですよ。僕だって、1月の後楽園大会の試合順に関しては未だに納得してないですからね。
──1月8日の後楽園大会では稲葉選手が出場したタッグチャンピオンシップがセミファイナルで、カズ選手のデビュー25周年記念試合がメインイベントになったんですけど、稲葉選手は試合後にバックステージでその不満を吐露されていましたよね。
稲葉 試合前に言わなかったのも理由があって、もしあそこで「なんで俺たちがメインじゃないんだ!」なんて噛み付いて、もし本当にメインになったとしても、「仕方がないからメインにします」みたいな印象になりますよね。だったら、セミでガッツリとNEW ERAの熱い闘いを見せつけて、「メインつまんねえな。次からはNEW ERAがメインだな」って思わせたほうがいいと思ったからですよ。
──そこは言葉ではなく、試合でメインにしなかったことを後悔させてやろうということだったんですね。
稲葉 吠えるにしても、そこは吠える場面ではなかったかなと。そんなことをしても仕方がなかったと思うし。だって、会社もそう思ったんでしょ? 社長の25周年をメインにして、タイトルマッチはセミでいいやって。「ああ、そうですか。だったら、試合で見せますよ」っていうのが僕の気持ちですよ。タイトルマッチをセミにされて、そんなの僕だって納得してないですよ!
──その怒りはまだまだあるわけですね。ただ、稲葉選手が2月14日の後楽園大会での試合後に、「NEW ERAは必要なのかわからない」という発言があったこともあり、NEW ERAも曲がり角に来ているのかなという印象は受けますね。
稲葉 そうですね。決して勢いが落ちているわけではないんですよ。だって、イケメンがリザルトのベルトを持っているし、UWAの6人タッグ王座も持っているし、クルーザーも吉岡さんが持っている。今度の『CRUISER FES』の決勝もアンディさんとアレハンドロでNEW ERA同士でやるわけですからね。土肥熊も相変わらずタッグ王座を持っているし、個々で見れば結果を残しているわけですよ。
──勢いがないように言われるのは心外だと。
稲葉 だから、個々では動きを見せているんですよ。しかも、今の相手はアンファンだし、ハッキリ言って形的にはもう僕らの世代でやっているのがW-1だと思うんです。その中で、個々でやりたいこと、目標が大きくなってきたのかもしれないとは感じています。イケメンはリザルトを獲って、自分の中でベルトをこういうものにしていきたいという主張をしている。
──「イケメンにしか挑戦させない」と言っていますね。
稲葉 クルーザーの吉岡さんやアンディさん、アレハンドロにもそれぞれ目標があるだろうし、土肥熊もずっとタッグでやっていくのかわからないけど、個々でやるにしても大切な時期に来ているのかもしれないですよね。そういう中で僕自身は今はベルトを持ってないですし、河野さんの言葉もあったので、自分で行動を起こしてもいいのかなと思っているんですよ。
──河野選手に関しては、1月28日の春日部大会で一騎打ちをして、その試合後に「俺はお前の味方だからな」みたいな発言がありましたよね。
稲葉 河野さんとはタイトルマッチもやったし、『W-1 GP』の1回戦でやったりして、要所要所でやっているイメージがあるんですよ。その発言の真意はわからないですけど、僕も自分の行動を起こすべき時なのかなとは感じています。
──結成した当初はまだ小さな力でみんなでまとまって上の世代にぶつかっていこうとしていたNEW ERAがみんなベルトを持てるような力もつけたし、対ベテランというよりもそれぞれが思う闘いにステップアップしていく時期だということですかね?
稲葉 そうですね。もし個々に目標ができていて、さらにステップアップしたいというのであれば、NEW ERAを崩す形になってもいいのかなと思っているんですよ。
──解散してもいいということですか?
稲葉 そこは悪い意味で捉えてほしくないんですけど、ソロ活動に力を入れてもいい時期なのかなと。別にすぐに解散しようとかは思ってないですけどね。まあ、いい意味でみんなあまりNEW ERAに興味を持ってないような感じもあるんで(笑)。
──今回の件で悩んでいるのは稲葉選手一人だけみたいなところはありますよね(笑)。
稲葉 そうなんですよ! まあ、それぞれが思う闘いに気持ちがいっているんでしょうし、いい意味でこだわりがなくなってきているのかもしれないですよね。
──そういう中で3月14日の後楽園大会はまだカードが組まれていないんですけど、どのような闘いを見せようと思っていますか?
稲葉 僕自身も何か行動を起こす必要性があるなとは思っているんですけど、「ナメんねい!」っていうところですよね。
──ナメんねい! 熊本出身なのになぜか江戸っ子口調ですけど、「稲葉大樹をナメるな!」、というところですか?
稲葉 稲葉大樹を、そしてNEW ERAをナメるなよと。そういう闘いを近藤さんたちベテランの人たちに見せたいですよね。
──ああだこうだ言っているベテラン勢に試合でわからせてやりたいと。
稲葉 そうです。アンディさんとアレハンドロが『CRUISER FES』の決勝戦でぶつかるし、僕も含めて個々の闘いで勢いが衰えてないというのを見せつけたいですね。
──ただ、今回の無差別のタイトルマッチは久しぶりにNEW ERAが蚊帳の外みたいな状況になってしまいました。挑戦者は征矢選手になりましたし、ベテラン勢の盛り返しみたいなのを感じたりはしないですか?
稲葉 いや、ベテラン勢というよりは征矢さんの盛り返しですよね、これは。征矢さん個人が盛り返している感じですよ。だから、僕らは僕らで「ナメんねい!」っていう闘いを見せるだけですね。NEW ERAの底力を見せてやりますよ!