20184.26(THU) TOPICS

熊ゴロー加入でEnfants Terriblesの第2章がスタート!芦野「Enfants Terribles自体の底上げをしなきゃいけない。僕の好き嫌いは関係ないんですよ」〜Enfants Terribles前編

熊ゴロー加入でEnfants Terriblesの第2章がスタート!芦野「Enfants Terribles自体の底上げをしなきゃいけない。僕の好き嫌いは関係ないんですよ」〜Enfants Terribles前編

4月18日の後楽園ホール大会のメインイベントのW-1タッグチャンピオンシップ終了後、負けた腹いせなのか、パートナーの土肥孝司に暴行を働いた熊ゴロー。NEW ERAで孤立してしまった熊ゴローに手を差し伸べたのは、怨敵とも言うべき存在の芦野祥太郎だった。熊ゴローは芦野の誘いをすぐに受諾。その場でEnfantsTerribles入りを決めてしまったのだ。翌日にはNEW ERAが会見をし、解散を発表。稲葉大樹の腰の負傷による欠場と共に、ユニット崩壊の引き金を引いてしまった熊ゴローの真意とはなんなのか? そして、芦野が考える新たなEnfantsTerriblesの方向性とは? 芦野、熊ゴロー、児玉裕輔、立花誠吾の4選手が集合し、今後のEnfantsTerriblesを語り合う。

 

 

──4月18日の後楽園ホール大会で新メンバーとして熊ゴロー選手が電撃加入しました。新たな動きを見せたEnfantsTerriblesですけど、試合後に熊ゴロー選手に声をかけた理由を教えていただけますか?

 

芦野 一瞬のひらめきですよね。熊ゴローがあれだけの行動を起こしたわけだし、そこは瞬発力で動かないとグダグダのユニットになっちゃうじゃないですか? EnfantsTerriblesはNEW ERAとは違うんだというのをあそこで示せたと思いますね。

 

──タイミング的に合ったということですか?

 

芦野 戦力を上げたいというのは頭にあったんですよ。ただ、誰が欲しいとは決めていなかったんですよね。そうしたら、熊ゴローがあそこで土肥孝司をぶちのめしたんで、ここかな、と。一人で孤立したような状態になったし、チャンスは今かなと思って動きましたね。

 

──では、最初から熊ゴロー選手を狙っていたというわけではなかったんですね。

 

芦野 というわけではなかったですね。ただ、EnfantsTerriblesとしては確実に戦力アップはしなきゃいけなかったんで。

 

児玉 何人か候補はピックアップしていたんですけど、その中には熊は入っていましたね。

 

芦野 ただ、あのまま土肥熊をやっていたら、声をかけることはなかったですよ。やっぱりプロレスラーはリング上で行動を起こさなきゃいけない。会議室での会見で行動を起こしてもダメですよ。だから、NEW ERAで唯一それができたのが熊だったということですね。

 

──でも、これまでの芦野選手と熊ゴロー選手の関係性を見ていても、一番ありえないと思える選手だったの驚きました。

 

芦野 それは言われますね。でも、EnfantsTerribles自体の底上げをしなきゃいけなかったし、僕の好き嫌いは関係ないんですよ。そこの感情で動いちゃうと結局NEW ERAと同じですから。

 

児玉 反面教師、反面教師。

 

芦野 児玉さんの言う通りですよ。ああならないようにEnfantsTerriblesはするだけなんで、逆にそれが彼らの存在意義でしたね。そういう意味では素晴らしいユニットでしたよ。

 

──なるほど。では、熊ゴロー選手が試合後に土肥選手にああいう行為を働いた理由を改めて教えていただけますか?

 

熊ゴロー 土肥孝司は普段から「土肥熊は9:1のタッグだ」とか言っていたじゃないですか? それがクソジジイに負けやがって。言っていることがめちゃくちゃだよ。だから、「なんだこいつは」と思って食らわせてやりました。

 

──大口叩いているわりには結果が伴ってないじゃないか、と。日頃から土肥選手に対して溜まっているものはあったんですか?

 

熊ゴロー まあ、土肥熊やっている時は先輩だし、ベルトを守り抜こうという気持ちはあったんですけど。

 

児玉 でも、このままじゃいけないなっていう気持ちは絶対あったでしょ?

 

熊ゴロー 現実的に考えて、土肥孝司と組んでいてもこれ以上の成長はないかなとは思っていたんで。

 

芦野 全ては過程なんですよ。上に行くための過程として土肥熊があった。だから、EnfantsTerriblesも利用してもらえればいいんですよ。

 

──NEW ERAにも不満はあったんですか?

 

熊ゴロー 不満というか、稲葉大樹の欠場ですね。前の日に「腰が痛いんで休ませてください」って言うのは甘えですよ。

 

芦野 腰痛くても休んでもいいですよ。ただ、そのタイミングが問題ですよね。

 

熊ゴロー 解散が懸かった試合じゃないですか? ケガだから休むのはしょうがないですけど、試合の重要度を考えろって。あんな大事な試合で休むなんて考えられない。呆れましたね。

 

芦野 座薬をぶち込んで出てこいって話なんですよ。やってみろよ、1試合ぐらい。

 

熊ゴロー 「みんなでがんばってください」にしか聞こえないじゃないですか? その時点でもうついていけないと思いました。

 

立花 ああ〜ん? (熊ゴローに向かって)てめえはああだこうだNEW ERAのこと言ってっけどよ、あんなしょっぺえチームにいたのはてめえ自身だぞ? わかってんのか、この野郎!

 

芦野 立花、ちょっと静かにしろ。

 

──立花選手から見ると、熊ゴロー選手はちょっと虫がいいなっていう感じですか?

 

立花 ちょっとどころじゃねえだろう! なんでEnfantsTerriblesに入ったぐれえで変われると思ってんだよ。バカか、お前!

 

芦野 おい! 静かにしろって言ってんだろ!

 

立花 す、すんません……。

 

児玉 まあ、なるべくしてなったということですよね。稲葉大樹がこのタイミングで欠場したのもそうだし、熊が来たのもそうだし、全てはそういうタイミングだったということですね。

 

──熊ゴロー選手は芦野選手に声をかけられた時はどんなお気持ちだったんですか?

 

熊ゴロー 俺はあの時点で何もなくなってしまいましたからね。ここまで築いてきたものをぶち壊してしまったんで、とにかく先に進むしかない。そんな時に声をかけてもらえたんで、これは変わるきっかけになるかなと。

 

──でも、芦野選手とはずっといがみ合っていたし、ハッキリと「嫌いだ」とおっしゃっていたじゃないですか? そのへんのわだかまりはなかったんですか?

 

熊ゴロー 自分が上に行くには感情的なものの一切を捨て去る必要がある。そう悟ったんです。

 

児玉 嫌いでいいんですよ。利害関係が一致していればいいんですよ。

 

芦野 それでいいんです。EnfantsTerriblesに甘えっていう概念はないですから。ずっと甘えてますからね、他の若手は。仲良しこよしでやっててもダメだってことはNEW ERAで証明されたし、今度は彼らがユニットという枠がなくなって批判の矛先が個人に向かうわけなんで、その時彼らがどうするかを見たいですよね。

 

──でも、芦野選手は無差別のベルトを落として、負傷欠場もされていましたけど、復帰というタイミングで再びEnfantsTerriblesを強化させていこうという意思が見られますね。

 

芦野 いい機会だったと思うんですよね。休んでいて外から見ていると、EnfantsTerriblesやW-1に足りないものが見えましたから。そこで動こうと思った矢先に、熊が動いてくれたんで渡りに船でしたよ。だって、後楽園でベルトを獲ったのは征矢とAKIRAですけど、最後に流れたのは誰の曲ですか? 俺ですよ。その試合に出てないのに。それが全てを物語っていますよ。俺が休んでいる間、何もなかったでしょ? まだまだ動きますよ。いろいろ考えていることはあるんで。

 

──では、まだメンバーの増強も考えているということですか?

 

芦野 そうですね。ドンドンでかくしていきますよ。なあ、立花。お前もしっかりやれよ。

 

立花 はい、やりますよ。俺は4月の後楽園でイケメンに負けたけど、まだ終わりじゃねえからな? どんな手を使ってでもあいつとはもう一回やるよ。どんなルールでもやってやるからよ。まあ、見とけ、お前ら。

 

芦野 そんなの会社に言えばすぐやらせてくれるよ。リザルトなんかゴミみたいなベルトだからな。

 

立花 そ、そうッスね……。

 

──立花選手はもう一度イケメン選手の持っているリザルト王座を狙っているんですね。

 

芦野 あれはひどい試合だったな。ダメだよ、あんな試合してたら。

 

立花 す、すんません……。

 

芦野 EnfantsTerriblesは実力主義でやっていくんだから。お前、ちゃんとついてこれんのか?

 

立花 は、はい……。言い訳するわけじゃねえんですけど、4月はあいつのフィールドに知らない間にどっぷり入っちまったんで、次やる時はあいつのフィールドには片足も踏み入れないッスよ。まあ、見といてください。

 

芦野 大丈夫かよ。お前のフィールドってなんなんだよ? 森か?

 

児玉 え? そんなナリしてアウトドア派?(笑)。

 

立花 ま、まあ、あいつのやり方には付き合わねえし、あいつのやり方も出させねえですから。だから、会社は5月の後楽園で俺とイケメンの試合を組め! 絶対に勝って、あの野郎に目にものを見せてやるよ。

 

──立花選手が若干チーム内で浮いているように見えますけど、大丈夫なんですか? 熊ゴロー選手とも上下関係を巡っていざこざがありましたけど。

 

芦野 基本ノータッチですけど、いいんじゃないですかね? やっぱりレスラーはそうあるべきだと思うんですよね。ユニット内だからと言って仲良くしていたら何も変わらないし、あとから入ってきた熊ゴローに立花が文句を言う気持ちもわかりますからね。そこで主張していかないと今までと一緒だから。心のうちに秘めてたら何も伝わらない。言葉に出して行動として示していくっていうのがEnfantsTerriblesのやり方だから。なあ、立花?

 

立花 は、はい。(熊ゴローに向かって)わかったか、この野郎! てめえに言ってんだよ、おい!

 

芦野 おい、うるせえぞ! 取材中だぞ。今はやんなくていいんだよ。場をわきまえろ。

 

立花 す、すんません……。

 

後編に続く

 

 

5.6後楽園ホール大会の詳細はこちら

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