20185.1(TUE) TOPICS
「土肥はいつまでも腹をくくんない。要するにダサいんですよ」NEW ERA解散後、近藤が矛先を向けたのは土肥孝司!〜近藤修司選手インタビュー
今年に入ってNEW ERA批判を繰り返し、4月18日の後楽園大会では同ユニットの解散を懸けた試合を行うことになっていた近藤修司。しかし、NEW ERAのリーダーである稲葉大樹が負傷欠場になり、その試合もなくなり、翌日自ら解散を発表する形で抗争は終結してしまった。NEW ERA解散に躍起になっていた近藤が次に向ける矛先はどこなのか?そして、若い選手たちに伝えたいこととはなんなのか? 話を聞いてみた。
──まず近藤選手が今年に入って矛先を向けていたNEW ERAですが、稲葉選手の負傷欠場により解散を懸けた試合が行なわれないまま、自ら解散を発表する形となりました。
近藤 実にNEW ERAらしい終わり方でしたよね。そもそもみんなの気持ちが一つじゃなかったし、それが最後に出たんじゃない? 結局、それがNEW ERAだったんですよ。だから、終わってよかったんですよ。このまま続けていても何もないし、傷を舐め合うだけの馴れ合いの集団になって、そのくせ無駄にキャリアを積んでわがままになっていくだけだから。
──近藤選手にしてみれば拳を振り下ろすところがなくなってしまったようなところがありますが、結果としては望んでいた通りの解散になったわけですから、これでよかったということですかね?
近藤 うん。だから、これからだと思うんですけど、その中で熊が一番最初に動いたわけでしょ? それは評価してますよ。ただ、まだ何も変わってないし、行動を起こしたところで急に変わるものでもないんでね。
──Enfants Terriblesに入ってからまだ1試合しかしてないですからね。
近藤 ただ、行動を起こしたということはレスラーとしてやらなきゃまずいんですよ。自分でツバを吐いたんだから、自分で責任を取るしかない。その覚悟があるのかどうかということですよ。それがNEW ERAの中では誰よりもあったのが熊だったという感じですね。
──ただ、熊ゴロー選手が一番最初に動いたというのは予想外でしたか?
近藤 うん。バカだからね、あいつ(笑)。自分で考えて動くとは思わなかった。でも、同期の芦野が先にあれだけ動いちゃって、バーンと上にいったことがずっと心の中にもあったんじゃないかな? 芦野とだけは組むことはないと思ったけど、腹をくくったんでしょうね。
──好き嫌いは抜きにして上にいくために組んだ、と。
近藤 NEW ERAにいることよりも一番嫌いな芦野とくっつくことでレスラーとしてのキャリアを上げていくことを選んだんでしょうね。だから、あいつの行動に関しては腹くくってんだなとは感じましたね。
──なるほど。一方で、その裏切られたパートナーである土肥選手に近藤選手は矛先を向けましたよね。「後輩に裏切られたのにスカしたコメント出してんじゃねえ」と。
近藤 土肥の悪いところですよね。あいつはいつまでも腹をくくんないですよ。で、腹くくったらそれなりの実績を残せるんですよ。それが一昨年の文体でやった全日本の秋山さんたちとの6人タッグなんですよ。
──あの試合が土肥熊としての出発点というか、なりふり構わず秋山選手に突っかかっていって評価を上げましたよね。
近藤 あの時は腹くくったんですよ。秋山さんに喧嘩を売って、殺されてもいいやぐらいの気持ちで挑んだんでしょう。でも、その一瞬で終わってしまうんですよ。そして、またカッコつける。カッコつけた結果が熊に裏切られる。裏切られてもまだカッコつけてる。スカしたコメント出してね。逆にカッコ悪い。ダセえ。そろそろ自分をさらけ出して闘ったらって思いますよね。
──以前、近藤選手は土肥熊は一見土肥選手がコントロールしているように見えるけど、注目を集めているのは熊ゴロー選手だとおっしゃっていました。今回の熊ゴロー選手の行動で土肥熊の本質的な部分が出ちゃったのかなという気がしますね。
近藤 ですよね。だから、土肥は置いて行かれちゃったという感じが強いですよ。熊に抜かれちゃったんですよ。
──そういう中で5月6日の後楽園大会ではカズ選手と鼓太郎選手と組んで、河野&土肥&佐藤ととの6人タッグマッチが組まれましたね。
近藤 俺は土肥にしか目がいってないですよ。「今後、お前はどうすんの?」っていうのを突きつけたいですよね。
──まあ、他にもNEW ERAの選手がいる中で、土肥選手に矛先を向けているということはそれだけ買っている部分があるということですよね?
近藤 レスラーとしては未完成すぎるんですよ。未完成すぎるのに自分では完成していると思っちゃっている。伸びしろを自分でなくしちゃっているんですよね。本当は何もできてないわけだから伸びしろだらけのはずなのにどっか自分で俺は完成していると思っているのか、それがつまんない。ダサい。やっぱりダサい。要するにあいつはダサいんですよ。
──とにかくダサいと(笑)。NEW ERAの解散によってテーマがなくなってしまったわけですけど、今後は土肥選手を標的にしていく考えですか?
近藤 どうですかね? 土肥に関しては敵とも思ってないし、味方とも思ってない。稲葉とは違いますよね。稲葉にはNEW ERAのリーダーとしてどうすんだよって突きつけたけど、土肥に関しては個人で「それでいいの?」っていう感じなんで。ちょっと離れたところから見てますよね。
──ただ、副社長という立場としては、選手たちには成長してほしいという思いもあると思うんですけど。
近藤 それはあるんですけど、とにかく土肥はダサいんですよね。生き方がダサいのは見てられないんですよ。とりあえず感情は出さないとダメですよね。自分の中で思っていることを吐き出す。熊に対してどう思っているのか? 自分の置かれている現状をどう思っているのか? 本当はトップを獲りたいんじゃないの? そういう本音を引き出したい。あいつにももう一皮剥けてもわらないと会社としても困ってしまうのは確かですよ。ただ年取っていくだけでは利益にならないんで(笑)。
──なるほど。一方でNEW ERAではないんですけど、佐藤選手が熊ゴロー選手に戻ってきてもらおうと躍起になっていますけど、これについてはどう思われますか? 土肥選手とは非常に対照的だと思うんですが。
近藤 一番仲がよかったんでしょうからね。そういうのが大事ですよ。プロレスでは自分が何を思っているのかを口に出す、行動に出すっていうのが大事なんですよ。それをわざわざ隠すような土肥がダサいんですよ。
──ただ、土肥選手は焼津大会の試合後には一転して「八つ裂きにしてやる」というコメントを出しているんですよね。
近藤 そのコメントもダサいんですよ。なんだ八つ裂きって(笑)。やっぱりオブラートに包んでいますよね。何年も一緒にタッグを組んでいて、簡単に裏切られて、八つ裂きにするっていうコメントはないですよ。ダサいです。だから、プロレスは本音を出さないとダメなんですよ。技術も大事だけど、自分が何を感じているのか、どう感じているのかをみんなに知ってもらう。コメントだけじゃなくて、試合の中でもそうだし、それが表現なんですよ。土肥なんかもう味方も仲間もいないんだし、イケメンのことが気に入らないんなら気に入らないって言っちゃえばいいし、気に入らない奴がいるなら気に入らないって言えばいいんですよ。それを出さないとなんのためにプロレスラーになったのって感じですね。
──今後はそういう部分を引き出すための闘いを若い選手たちとしていくという感じになるんですかね?
近藤 「プロレスとは何か?」というのが何もわかってない状態だと思うんですよね、ウチの若い選手たちは。それを引き出す。今回久々に参戦する鼓太郎さんだってそれはわかっている人だし、W-1がプロレスの団体として次のステップに行くにはそれをやらなきゃいけないんですよ。上っ面だけのプロレス、技術だけ持ってればいいというプロレスじゃなくて、本質的な部分を見せていかないとプロレスファンからプロレスの団体として認められないと思うんですよ。
──そこの部分を理解している選手って現在はいるんですか?
近藤 芦野はわかってるなっていう感じはありますね。だから、キャリアの早い段階でトップの位置にいると思うんですよ。ただ、あいつとはTriggeRの時に少しだけ一緒にやってただけだから、そんなに教えてない。そうなるとセンスってことにもなりますからね。
──持って生まれたものになってしまうということですか。ただ、そういう意味では土肥熊の2人がどう変わっていくのか、今後に注目ですね。
近藤 熊は言ってしまった以上はやるでしょう。問題は土肥なんですよ。腹くくれないんですよ。しゃべることで自分を追い込まない。「八つ裂きにする」とかそういうコメントはもういいから。自分が何を言ったら、周りの選手やファンはどう思うのか? みんなにどう思われたいのか? そこまで考えてしゃべれよ。じゃなかったら、しゃべんないほうがマシということですね。