- 第一試合
- シングルマッチ 30分1本勝負
- 8分59秒
- 逆エビ固め
初勝利を目指す佐藤の今日の相手はACEの岩石。まずはグラウンドの攻防を繰り広げた2人だが、佐藤がショルダータックルで岩石をふっ飛ばし、続けてボディスラムで叩きつける。しかし、岩石も佐藤をコーナーで自爆させると背中目掛けてショルダータックルを連発。前方に持ち上げて叩きつけてから逆エビ固めを狙う。だが、佐藤も足で蹴飛ばして必死に阻止。ならばと岩石はエルボーで攻め込んでいく。そして逆片エビ固めに捕らえた岩石。これで決まらないと腰にヘッドバットを連発していく。
しかし、佐藤も腰の痛みに耐えながらエルボーで反撃。ランニングエルボーアタックを岩石に炸裂させ、ブレーンバスターで投げ飛ばす。岩石もバックドロップで反撃に出る。佐藤にこらえられると払い腰から逆エビ固めだ。佐藤は必死にエスケープ。岩石のエルボーによる追撃に倒れずにこらえてみせる。そして走り込んできた岩石を捕まえるとそのまま叩きつけ、ストレッチ式のオクラホマスタンピート。続けて逆エビ固めに捕獲する。一度はロープを掴みかけた岩石をリング中央に引き戻し、高角度で反り上げるとついに岩石もギブアップ! 佐藤がうれしい初勝利を上げたのだった。
佐藤のコメント
「勝ったぞ! 勝ったぞ! シングル初勝利! 俺は去年の4月からW-1の練習生として入って来て、9月にデビューして、まだ1回も勝ってなかった。でも、ここで勝った。できるかもしれない、僕は。でかいだけで技一つひとつに重みや正確性があるわけではないけど、でも、気持ち! W-1生え抜きとしての気持ちで勝ちました! これからまだ上の人いっぱいいます。一人ずつ気持ちで、気持ちで勝ち上がっていく!」
岩石のコメント
「最近、自分の中でまとまんないっていうか、どうしていいのかもわかんないし、何を目指したらいいのかわかんなくなってきた。ああ、気持ちの弱いところが今日の試合で出てた。もう言うことないです」
- 第二試合
- タッグマッチ 30分1本勝負
- 9分59秒
- ジャーマンスープレックスホールド
かつて全日本プロレスのジュニア戦線でしのぎを削った土方とMAZADAが肌を合わせたのち、体格差のある伊藤とFUJITAが激突。パワーで挑む伊藤はFUJITAにエルボードロップやニールキックを自爆させられてしまう。そして、自軍のコーナーに連行。するとMAZADAがタッチロープを投げてレフェリーの気をそらせるとその間に伊藤を場外に連れ出して暴行。リングに戻ってもサミングしながら伊藤をいためつけていく。伊藤がエルボーで反撃してきても、倒れたと見せかけて急所蹴りだ。
MAZADAたちに翻弄され続けた伊藤だったが、FUJITAにカウンターでニールキックをかまして一矢報いる。するとタッチを受けた土方が凄まじい勢いでキック攻撃を連発だ。だが、代わったMAZADAのマンハッタンドロップで動きを止められてしまう。それでも土方はカウンターのハイキックでMAZADAに反撃。ランニングジャンピングハイキックを炸裂させる。
そして、タッチを受けた伊藤がMAZADA串刺し式ラリアット。さらにブロックバスターで放り投げる。続けて伊藤はヒザ蹴り、水面蹴りを披露。しかし、すぐにFUJITAがエプロンから蹴りを入れて伊藤を止める。そして伊藤を捕まえた愚連隊はトレイン攻撃から、FUJITAがダイビングボディプレスだ。
しかし、このピンチに土方が登場。FUJITAをハイキックで場外に排除すると、伊藤もMAZADAに蹴りを連発してから側頭部にハイキック。そしてぶっこ抜きのジャーマンスープレックスでMAZADAから3カウントを奪ったのだった。
伊藤&土方のコメント
伊藤 おう、見たか? なんか見つけた気がするな。土方隆司と組んで。まだまだ足りへんと思うけど、あん時のギラツキが戻りつつある。来月、『W-1 GP』に出る。まだ相手はわからへんけど、去年は準決勝で負けてる。全て圧勝して、横浜文体にいく。そして俺がトップになる。
土方 まああえてあえて一緒にしゃべることないと思ったので離れたところで聞いていたんですけど、勝って終わりではないので。愚連隊も引くとも思えないし。その日に勝つのは簡単なんですよ。勝ち続けなきゃいけないんですよ。しかも、来てくれたお客さんを満足させつつ勝たなきゃいけない難しさがある。多分、彼は自分自身のオリジナルを作りたくてしょうがない。だからいろんな技をやって、小手先に走るプロレスになってしまう。だからダメだって言ってるんだけど、経験積まないとダメなんで。僕自身もまだ完成していない。憧れたレスラーの要素を足して割っている。2〜3年でわかったような顔されても困る。でも、彼のポテンシャル、サイズで経験を積んでいけば凄いレスラーになる。まだまだできる。まだまだ身体を使ったプロレスができる。だから、まだ何かに気づいたつもりで言うな。お前のプロレスは終わりじゃない。だから満足するな。俺もまだ満足してないんで。機会があればこのタッグは継続したいと思います。彼がグランプリが終わったら、また振ってみようかなと思います。
- 第三試合
- 6人タッグマッチ 30分1本勝負
- 10分34秒
- トラースキック→片エビ固め
パンテーラが序盤からエンジン全開。ルチャ殺法でカズ、鼓太郎、頓所の3人を翻弄していく。アレハンドロもカズの身体をグルグル回りながら投げ飛ばしてみせる。だが、カズのカウンターのキックを食らって悶絶。鼓太郎からもエルボー攻撃を食らい、スリーパーで絞められる。
さらに代わったカズは厳しくアレハンドロの身体を蹴り上げ、逆水平チョップ。しかし、アレハンドロは代わった鼓太郎をコーナーに叩きつけてから619。さらにミサイルキックで追撃だ。そしてタッチを受けたアンディがコーナーに上った鼓太郎を逆立ち式のヘッドシザースで落下させ、ローリングクレイドルだ。
だが、カズと鼓太郎も負けていない。入ってきたパンテーラ、そしてアンディに対してそれぞれハンドスプリング式のエルボーアタックを食らわせる。アンディ、パンテーラ、鼓太郎、カズと4人がそれぞれ技を出し合いノックダウン状態となった。
こうなる頓所とアレハンドロの一騎討ちに。アレハンドロのスワンダイブ式ミサイルキックを食らった頓所だがスイング式DDTでやり返す。アレハンドロも雪崩式のアームドラッグでお返し。この頓所のピンチにカズと鼓太郎が入ってくるも、アンディとパンテーラはすぐさま排除する。
そして、アレハンドロは必殺のESO ES TODO。だが、これを防いだ頓所はジャーマンからミサイルキック。さらにドラゴンスープレックスを放って畳み掛ける。これでもフォールを獲れないと、アレハンドロのアゴ目掛けてトラースキック! これが見事に炸裂し、頓所がアレハンドロから3カウントを奪ったのだった。
大金星を上げた頓所は「勝ったぞ!」とリング上で絶叫。そして「次、俺がUWA挑戦するぞ!」と表明したのだった。
カズ&頓所&鼓太郎のコメント
頓所 勝ったぞ! チャレンジャーチームから3つ獲ったぞ。しかも、アレハンドロは『CRUISER FES』の覇者だろ? その覇者から3つ獲ったぞ。俺たち挑戦権ありますよね。
カズ お前にはあるよ。最後完璧に3つ獲ったからね。凄いよ。凄い……。
鼓太郎 前に上がった時には何も感じなかったけど、今日のファイトは素晴らしい。
頓所 鼓太郎さんお願いします。
鼓太郎 あと一人、誰か探しておいて。
アンディ&アレハンドロ&パンテーラのコメント
アンディ (アレハンドロに向かって)負けてもいいけど、それで終わるなよ。
アレハンドロ 前回UWAに挑戦して負けたんで、今日勝ってもう一回挑戦しようと思ったんですけど、僕のせいでした。また挑戦できるように。
アンディ 向こうは挑戦表明しとったけど、UWAは俺たち3人が愚連隊から獲るから。
パンテーラ ガンバッテネ。
- 第四試合
- タッグマッチ 30分1本勝負
- 7分54秒
- 南京錠固め
先発は土肥と論外。いきなりシャイニング論ザードを放ってきた論外に土肥はしっかりとガードして逆水平チョップで逆襲だ。そして近藤とダブルショルダータックルを決めてみせる。しかし、論外も近藤をコーナーにぶつけてすぐに挽回。タッチを受けた河野が強烈なニーリフトで追撃していく。
さらに場外で論外に暴行を受けた近藤に河野が固め技でダメージを与え、論外もストンピングを連打。再び登場した河野が近藤にヒザ蹴りから逆片エビ固めだ。だが、近藤もやられっぱなしではいられない。ブルドッキングヘッドロックとラリアットを同時に放って、論外と河野をふっ飛ばしてみせた。
そして代わった土肥が河野&論外をボディスラムで次々と叩きつけ、さらに近藤との合体ラリアットで河野、論外に連続で炸裂させる。しかし、河野もすぐにチョークスラムで反撃。論外の論ザード、河野のシャイニングウィザードが連続で土肥に炸裂。さらにネックハンギングボムを食らった土肥。だが、河野を捕まえると、前方に叩きつけてから変形のクロスフェース(南京錠固め)。救出に入ろうとする論外を近藤がスリーパーで制している間に、ガッチリと固めて土肥が河野からギブアップ勝ちを奪ったのだった。
試合後、マイクを握った論外。「今のW-1、刺激が足りなくねえか? 今日来ているお客さん楽しいですか? お客にも今日俺が刺激を注入してやろうと思います。俺の世界の友達、はるばる上海から俺の大親友たちがW-1のリングに来ます。音響さん、俺が持ってきた曲をかけろ」と命じると、テーマ曲と共に姿を現したのは上海を拠点に活動しているCIMA、T-Hawk、エル・リンダマン、ジンジャー、ザッカリー・ウェンツ、山村武寛のストロングハーツの面々だ。
その後、マイクを持ったCIMAはメンバーの紹介をすると、「NOSAWA先輩が言うにはW-1には刺激が足りない。刺激がいるような客入りしてるやないかい。このW-1のリングにストロングハーツに刺激を持ち込んでやる!」と、事実上の参戦宣言。ここでなんと頓所がリングに上がり、CIMAを突き飛ばすという暴挙を働き、ストロングハーツの面々とにらみ合う。
そこに今度はカズが登場。カズはCIMAに「何しに来たんだ?」と問いかける。これに対してCIMAは「プロレスラーがプロレスのリングに上がってるんや。一つしかないやろう。率直に言う。ストログハーツの試合が見たいか?」と観客に問いかける。すると観客からは大歓声。これを聞いたカズは、「社長としてはノーだが、レスラーとしてはイエスだ!」とその参戦を受け入れることを表明した。
これを聞いたCIMAはすでに22日にW-1が新木場大会を行なうことをリサーチ済で、同大会で試合を行なうことを提案。カズは「新木場、全てのカードを変えて待ってるよ、この野郎! 一発で上海に返してやる!」と迎撃宣言だ。
最後はT-Hawkがマイクを握り、「後楽園! 俺たちストロングハーツがそこのオレンジシート、ストロングハートのブラックで真っ黒に染めてやる! ストロングハーツに期待しとけ!」と叫んで退場したのだった。
ストロングハーツのコメント
CIMA 21年間、世界でプロレスしてきた俺も知らないプロレスが上海にはたくさんあった。でも、これだけは言えるぞ。全世界のレスラー、特に日本のレスラー、誰もが知らないことをやってきてるんや。ストロングハーツは誰でも募集するから。興味があるなら待ってるから。
T-Hawk まあ、そいういうことで俺たちストロングハーツは上海から刺激を発散しに来た。
リンダマン 見ての通りでワクワクが止まらない。お前らが見たことのがないものを見せてやるから、楽しみにしておくことだな。
山村 欠場中ですけど、その分やってくれると思うんで。
CIMA 強い心で待ってればいいんやから。ジンジャーはまだ5試合しかしてへんけど、目を離すなよ。そしてザックとデズモンドもいる。中国系だけじゃない。アメリカじゃない。次はヨーロッパかな? 日本かな? とにかく22日はストロングハーツとして確保したから。合計7人でスタートするから。
T-Hawk もう一回言うぞ。俺たちの名前をよ〜く覚えておけ! 上海から来たストロングハーツだ! 以上!
- 第五試合
- タッグマッチ 30分1本勝負
- 16分45秒
- イケメンフラッシュ
試合前、『WRESTLE-1 GP 2018』の組み合わせが発表された。7.1小田原大会で行なわれる1回戦は①河野vsイケメン、②芦野vsカズ、③近藤vs土肥、④伊藤vs征矢vs羆嵐の敗者に決定。準決勝と決勝は7.18後楽園で行なわれ、①と②の勝者、③と④の勝者がそれぞれ準決勝戦として闘うことになる。
イケメンと田中は共にジャケットを着用、さらに手鏡を持っての入場だ。先発はアラケンとイケメン。アラケンのショルダータックルに倒されながらも、起き上がってジャケットを開いてアピールするイケメンは、アラケンにサミングを食らうもすぐさまドロップキックを食らわして挽回してみせた。
しかし、続く芦野はイケメンを投げ飛ばして、田中を呼び込む。注目の芦野と田中の対決だ。まずはグラウンドの攻防を繰り広げる両雄。さらにエルボー合戦を展開すると、芦野が渾身の一撃で田中をダウンさせてみせた。
だが、田中も串刺し式エルボーアタックでやり返し、イケメンとタッチだ。イケメンはローキックからハンマーパンチ、ストンピング、張り手で芦野に攻め込む。しかし、アラケンがロープを緩めて、イケメンを場外に落とし、たっぷりといたぶってみせた。
さらにタッチを受けたアラケンはキチンシンクでイケメンの動きを止めると、コーナーに座った芦野の肩の上に立ち上がってダイビングフットスタンプを投下。イケメンの腹にダメージを与えていく。イケメンは暫くの間、芦野とアラケンにいたぶられ続けてしまった。
しかし、なんとか凌いだイケメンは、アラケンをコーナーに自爆させるとミサイルキックを放ってピンチを脱出。そして代わった田中が串刺し式ラリアットを連発し、ジャケットを脱ぎ捨てる。さらに入ってきた芦野とアラケンにまとめてを放ってみせた。
アラケンもマンハッタンドロップからの河津落としで反撃。代わった芦野は俵返しからエルボースマッシュアタックだ。ならばと田中はDDTを食らわし、イケメンにタッチ。イケメンはジャケット張り手を連発すると、場外に芦野を落とす。そしてラ・ケプラーダを発射だ。
さらにイケメンはイケメンクラッチでフィニッシュを狙うが、芦野はこれを許さない。そしてセカンドロープに立ったところを襲って、ジャーマンで投げ捨てた。再び芦野とアラケンのコンビネーションプレイの餌食になるイケメン。芦野はジャーマンを連発してイケメンを追い込んでいく。
しかし、イケメンは隙きを突いてイケメン落としで芦野をマットに串刺し。そこに田中がスライディングDで追撃すると、イケメンもムーンサルトを発射。だが、このピンチをアラケンがカット。息を吹き返した芦野はアンクルロック、裏投げでイケメンを逆に追い込んでいく。そしてトドメとばかりにアンクルロックへ。イケメンが何度も体勢を入れ替えようとしても決して離さない芦野。ならばとイケメンは前方回転エビ固め。これが見事に決まり、イケメンが芦野から3カウントを奪ったのだった。
試合後、マイクを握ったイケメンは「お前がデビューしてからずっと勝てなかった。でも、今日3カウント獲ったぞ、芦野から!」と対芦野初勝利の喜びを爆発。そして、「タッグチャンピオンですよね? 挑戦権利あると思ってます。タッグのタイトルマッチに変更してくれないでしょうか?」と6.22新木場大会で、田中とのタッグで王座への挑戦を表明したのだ。怒りの芦野は、「いいよ、3つ獲られたのは事実だしよ、やろうよ」と受諾。そして田中に向かって、「その時は最初からジャケット脱いでおけ」と要求した。最後はイケメンが芦野に向かって、「休憩前いろいろあったけど、俺とお前なんだよ、W-1は。一緒にがんばろうぜ」と呼びかけていた。
イケメン&田中のコメント
イケメン 結果がついてくればチームとして動き出す。チーム名どうしよう? なんかいいのないかな? ちょっと22日も付き合ってもらうことになりましたけど。
田中 楽しませてもらっているから。脱いでこいって言うてたけど、お客さんの期待は裏切れなかった。
イケメン あと『火祭り』の話はおいといて、22日よろしくお願いします。
芦野のコメント
「いやあ獲られちゃった。いろいろな思いが交錯してますけど、じきにわかると思いますよ。まあ、今日こうやって席が埋まってないのは俺の責任もあるし、イケメンの責任もある。俺とイケメン、向いている方向は全然違う。でも、この団体好きなんだよ。なんとしても俺らは俺らの力でこの団体を守る。深いことは言わないです。新木場集客苦戦するかもしれないし、きっと苦戦してる。でも、心の底からイケメンとやり合って満員にしたいですね。スライディングDは凄いっすね。田中将斗。ジャケットを脱いでからがあの人でしょう。ニコニコしたあの人とやり合いたくないですよ。ブードゥー・マーダーズの田中将斗で来てくれ。新木場、得意だろう。待ってます」
- 第六試合
- WRESTLE-1クルーザーディビジョンチャンピオンシップ 60分1本勝負
- 14分12秒
- マッドスプラッシュ→片エビ固め
※第11代王者・吉岡世起が5度目の防衛に失敗。児玉裕輔が第12代王者となる。
序盤、からかうように吉岡に張り手を食らわせた児玉。ならばと吉岡は動きの中で児玉を四つん這いにし、その腹を蹴飛ばしてみせた。これで悶絶した児玉は場外に逃亡。しかし、それを追ってきた吉岡の蹴り足を掴んで、エプロンに叩きつけてみせる。
リングに戻った児玉は吉岡をコーナーに追い詰めラリアットを頭部に炸裂させる。そしてブレーンバスターで投げ飛ばしてみせた。吉岡も児玉の挑発に乗って蹴りをぶち込み、素早い動きでジャンピングニー。さらに延髄斬り、シザーズキックを連発だ。
児玉が放とうとしたスイング式DDTも防御した吉岡。コーナーに追い詰め、逆にヒザ蹴りから、顔面へのドロップキックを炸裂させた。だが、コーナーに上ってスワントーンボムを狙うも、児玉が追いかけてくる。ならばと吉岡はヘッドバットを食らわせて児玉をコーナーに逆さ吊りにすると、フットスタンプを炸裂させる。そして、再びスワントーンボムの体勢へ。
だが、アラケンに妨害されている間に児玉が息を吹き返してしまう。児玉は吉岡をコーナーから場外に落とすと、南側の客席の前の鉄の板に何度もぶつけていく。さらに児玉はトペ・コンヒーロ、フライングフォアアーム、パワーボムの大技を連発。吉岡を追い込んでいく。
しかし、なかなか3カウントが奪えない。ならばと足を固めての変形のDDTへ。だが、吉岡も必死に踏ん張りこれを許さない。そして、足元がおぼつかないながらも気力を振り絞ってトラースキックだ。これで倒れた児玉に吉岡は両腕を掴んだままストンピングを連打。起き上がってくる児玉を何度も蹴飛ばした。
さらにファイヤーマンズキャリーからヒザ蹴り、変形のメイドインジャパンで畳み掛ける吉岡。そしてトドメのS・Kを発射しようとした。ところが、児玉が倒れて蹴れない。その児玉は吉岡をスモールパッケージで慌てさせ、ジャーマンへ。吉岡のトラースキックを食らいながらも踏ん張りカウンターのドロップキック、リバースDDTで追い打ちをかける。
吉岡もローリングソバットからclock strikeで逆転を狙うが、児玉はそれを許さない。逆に変形のDDTで黙らせ、最後はマッドスプラッシュを発射! これは吉岡も返せず。児玉が勝利し、クルーザー王座を手に入れたのだった。
試合後、吉岡に手を差し出した児玉。吉岡は握手に応じるが、やっぱりこれは罠。児玉は頭突きを食らわし、「おい、吉岡、俺がチャンピオンだ。まだ刺激欲しいって? じゃあ、新チャンピオンから直々にプレゼントをあげよう」と、マスタードを取り出す。ところが、ここでパンテーラが登場。スワンダイブ式のミサイルキックで児玉を打ち抜くと、セカンドロープを潜ってのトペ・コンヒーロを炸裂させ、腰に手を当ててて次期挑戦をアピールしたのだった。
パンテーラのコメント
「次のチャンピオンはパンテーラだ」
吉岡のコメント
「児玉裕輔、してやられたな。もっと強くなって戻ってくるからよ。覚えておけ」
児玉のコメント
「チャンピオン! アンファンの、クルーザー王者の児玉裕輔です。吉岡世起、いや、元チャンピオン。刺激が強すぎたかな? まああいつも十分刺激的なんでね。来るなら僕がそれ以上の刺激をプレゼントしてやるから。それからパンテーラね。まあ、遊びに来たじゃないだろうから、欲しいっていうことだよね? スペイン語、わかんないから。やりたいならいいよ。俺がW-1クルーザーのチャンピオン、児玉裕輔。書いといて」
- 第七試合
- WRESTLE-1チャンピオンシップ 60分1本勝負
- 26分31秒
- ワイルドボンバー→片エビ固め
※第12代王者・征矢学が初防衛に成功。
先に入場してきた羆嵐は持参したイスを立てて、そこに座って征矢を待つ。一方の征矢はガウンを脱ぐと、腹の周りに白いテーピングだ。
序盤は静かな立ち上がり。ヘッドロックの取り合いを展開する。そしてタックル合戦に移ると、征矢が羆嵐をふっ飛ばす。これで主導権を握った征矢は羆嵐の腰、背中を殴りつけていく。ところがロープに走ったところをセコンドのアラケンに足を引っ張られて場外に落下。征矢はアラケンのイス攻撃を食らってしまう。
羆嵐は場外に倒れた征矢にエプロンからセントーンを投下。これで羆嵐は征矢に大ダメージを与えることに成功した。リングに戻ると、羆嵐は征矢の腹部を踏みつけ攻撃。さらにクロー攻撃でいためつけてから、再び場外に征矢を落とす。そして羆嵐がレフェリーを引きつけている間に、アラケンがドロップキックだ。
征矢がリングに戻ってくるとベアハッグ。さらにストマッククローで征矢をいためつける羆嵐。足元をふらつかせながらも反撃してくる征矢に羆嵐は容赦なくボディスラムで叩きつけ、セントーンを投下だ。
だが、征矢も気力でフライングラリアットを放って反撃。串刺し式のバックエルボーアタックからブルドッキングヘッドロック、さらにネックブリーカーを連続で放っていく。続けてジャンピングDDTを放ち、コーナーからダイビングラリアットを放った征矢。しかし、羆嵐はこれをキャッチ。再びベアハッグで締め上げてから、リングに叩きつける。そして、バックフリップから間髪入れずにダイビングセントーン!
だが、征矢はこれをキックアウト。ならばと羆嵐はアルゼンチンバックブリーカーで征矢を担ぎ上げる。これを凌いだ征矢は羆嵐をショルダーするし、パワーボムを狙う。だが、羆嵐もショルダースルーで決めさせない。立ち上がった2人はチョップ合戦を始めた。
ここを優勢に進めた征矢はロープに走ってスピアーへ。羆嵐に受け止められてもブレーンバスターで投げ飛ばし、続けてスピアーを発射。さらにデスバレーボムで叩きつけるとカナディアンバックブリーカーからジャンピングDDTだ。そしてトドメのワイルドボンバーの体勢へ。
羆嵐は後頭部に被弾するも、正面からの一撃は腕を振り回してブロック。だが、征矢は羆嵐が放ってきたラリアットを頭部で迎撃するという荒業を見せる。それでも羆嵐は引かない。征矢とラリアットを打ち合い、この攻防に競り勝ってみせた。そして、コーナーに上がって、ダイビングセントーンの体勢へ。
しかし、征矢も追いかけてこれを決めさせない。逆に雪崩式ブレーンバスターで叩きつけてみせる。だが、羆嵐はすぐさま立ち上がって征矢を抱きかかえると、コーナーにぶつけて押し潰す。そして素早い動きでコーナーに上がり、ダイビングセントーンを投下! しかし、自身のダメージも大きくなかなかカバーに行けずにキックアウトされてしまった。
お互いダメージが大きい中、羆嵐は「立て、征矢!」と怒鳴りながら殴りつける。そして再び両者はラリアットの打ち合いを展開。胸を突き出し、至近距離からお互いのラリアットを食らい合う。そんな中、ダメージが大きいかと思われた征矢が立ち上がって羆嵐に頭突きを一撃。これで腰砕けになりそうになった羆嵐だが、すぐさまパワーボムでお返しだ。
さらにナディアンバックブリーカーで持ち上げてからフェイスバスターで叩きつけた羆嵐。そして、本日3発目のダイビングセントーンを発射! だが、征矢はこれを回避。自爆してヒザ立ちになった羆嵐の後頭部にワイルドボンバーを食らわせると、ロープを往復してのワイルドボンバー。そしてなおも腕を伸ばしてラリアットを狙う羆嵐を正面からワイルドボンバーで粉砕! さすがの羆嵐もこの一撃は返すことができず。征矢がW-1チャンピオンシップの初防衛に成功した。
試合後マイクを握った征矢は、息も絶え絶えながらも「今日、熊ゴローに勝って、9月2日のメインの切符を手にすることができました! そして次の横浜文体で闘う相手が7月のグランプリ、誰が挑戦者で上がってこようが、俺は正面から正々堂度と受けて立つ。それが俺のワイルドだ」と宣言したのだった。
征矢のコメント
「1回目の防衛戦、防衛することができました。まあ、熊ゴローは見た目ほど変わってないって言いましたけど、実際にぶつかってみて、確かな成長は自分の身体を通して伝わってきました。まあ、あいつも必死にこのベルトを狙ってきたのを真正面から受けたけど、それでも俺は9月2日の横浜文体のメインに行かないといけない。俺の中のプライドとプレッシャーがあるから。今日はどうしても負けられなかった。あとはトーナメントで誰が上がってくるのか? 8人の中の誰が勝ち上がって挑戦してくんのかわかんないけど、9月2日、誰が上がってきてもいいようにこのベルトを磨いて待ってる。誰でも相手してやるよ」